2026 年 1 月

1/1(木)

ピリオドを六つ入力すると勝手に三点リーダ一つに変換されてしまうのが嫌で今まで smartypants を無効にしていたのだが,Mac では cmd + ; で三点リーダを入力でき,これはそのまま出力されるということに気が付いたので,先ほど smartypants を復活させた.

Ayoub の Note sur les opérations de Grothendieck et la réalisation de Betti を読んで AnDM\mathbf{AnDM} の Tate object を具体的に計算しようと思ったのだが,よく分からなかった.モデル圏の修行が足りない.

1/2(金)

Tate object の計算で用いる Riemann 球面の hypercovering を最初は {z<2}\{|z| < 2\}{z>1}\{|z| > 1\} のような被覆を用いて作ろうとしていたのだが,これを用いると次の段階で円環が出てきてしまうので hypercovering をまともに扱わないといけなくなる.他方で S2S^2 を前後左右上下の 6 つの半球で覆う被覆を用いれば,これらのどの intersection も contractible になるから,考えるべき hypercovering は単なる Čech nerve であり,従って Dold–Kan 対応なを通して考えれば普通の Čech complex を考えれば良いということになる.これを用いれば Tate object が計算できそうだ.

1/3(土)

今年度に入ってからはずっとエタールコホモロジーだとかモチーフだとかを勉強しているので,連接層に触れる機会が少なくなってきているのだが,これらが無関係ということはなくて,例えば Orlov は Derived categories of coherent sheaves and motives で導来同値な smooth projective variety は有理係数モチーフとして同型であるという予想を提唱している.曲面の場合にこの予想が成立することが Huybrechts の Motives of derived equivalent K3 surfaces で示されているようだ.

何気に Ayoub Une version relative … の 2.6 節をまだ読み終えていないということに気が付いたので,読んだ.

bar construction(数学)について調べていたら兵庫に Bar Construction というバーがあることを知った.

1/5(月)

一昨日の日記にも書いた Orlov の論文の予想を何気なく X に投稿したら,Daniel Litt 先生から「それを反証しようとしている」という旨のリプライが来て驚いた.

I’ve spent a fair amount of time trying to disprove it. No reason it should be true even for varieties whose motive is of Tate type IMO.

— Daniel Litt (@littmath) January 3, 2026

Cisinski のゼミがあったが,相変わらず厳しい議論が続いている.

以前「ハンガリー語はヘクサメトロスと親和性が高い」ということを聞いたことがあったものの,その実例を知らなかったのだが,昨日ふとその話を思い出したので Gemini に聞いてみたら Vörösmarty Mihály という詩人(知らない)の Zalán futása という作品(知らない)などがそうだと言われた.調べてみたら確かにヘクサメトロスで書かれているようだった(私はハンガリー語は読めないのだが).

Régi dicsőségünk, hol késel az éji homályban?
Századok ültenek el, s te alattok mélyen enyésző
Fénnyel jársz egyedűl. Rajtad sürü fellegek, és a
Bús feledékenység koszorútlan alakja lebegnek.

ロシア語の読書会の予習をしていたら страсть という単語が出てきた.この単語は «страсти по …»(受難)というふうに用いられているところしか見たことがなかった(し,страдание は「苦しみ」という意味である)ので,страсть も「苦しみ」というような意味だろうと決め込んで読んでいたのだが,辞書を引いてみたら「熱情,激情」という意味だった.«страсти по …» の使い方は寧ろ古代教会スラヴ語での意味らしい(Gorazd).страсть という語の成り立ちからして страдать の語幹に -ть をつけて名詞化したものなので,原義は「苦しみ」なのだろうが,これが「熱情」だとか「激情」だとかを意味するようになるのは英語の passion などの意味の変化にも似ていて面白いと思った.

教務で学位記記載事項の確認をしてきた.これをしなかったらどうなるのだろう.

Ayoub の L’algèbre de Hopf …, II を読んでいたら圏同型に遭遇した(系 2.5).数学で「普通に」現れる圏で圏同型になるものを見たのは初めてかもしれない.

1/8(木)

明日は講究があるのでその準備をしていた.前から一応準備はしていたのでそこまで時間はかからないかと思ったが,結構ギリギリになってしまった.次回で 2.6 節を終わらせて motivic Galois group のところまで行けるかと思ったが,多分 2.6 節を話したくらいで時間が尽きそうな気がする.定理 2.24 の証明が長い.

先生とのセミナーの準備をするときには発表する箇所を 2, 3 回読んでいるのだが,3 回目などでも誤りや論理の飛躍に初めて気が付いて冷や汗をかくことがあるので,これほど丁寧に読んでいない数学書についてはもっとたくさん見落としがあるのだろうと思う.本当はそうするべきなのだろうが,不真面目なものでなかなかそこまで出来るものでもない.

ところで定理 2.24 の証明の Étape. 6 で

SgA(Rig(L)(Qrig()))LoceˊtSgB(Rig(L))(Qrig())\underline{\mathrm{Sg}}^{\mathbb{A}}(Rig^*(L)(Q^{rig}(-))) \longrightarrow \mathrm{Loc}_{\text{ét}} \circ \underline{\mathrm{Sg}}^{\mathbb{B}}(Rig^*(L))(Q^{rig}(-))

という式が出てくるのだが,よく見てみると左辺の - は束縛変数であるのに対して,右辺の - は自由変数になっている.即ち,前者は λX. Rig(L)(Qrig(X))\lambda X.\ Rig^*(L)(Q^{rig}(X)) という前層に SgA\underline{\mathrm{Sg}}^{\mathbb{A}} という関手を適用して得られる前層であり,後者は λX. LoceˊtSgB(Rig(L))(Qrig(X))\lambda X.\ \mathrm{Loc}_{\text{ét}} \circ \underline{\mathrm{Sg}}^{\mathbb{B}}(Rig^*(L))(Q^{rig}(X)) という前層である.このような表記を見ると普通の数学でも λ\lambda 記法などの使用がもっと一般的になれば良いのになあと思ってしまう.

因みに Rig(L)Rig^*(L) などと書かれているのは Rig(L)\mathrm{Rig}^*(L) の誤りではなく,Ayoub は導来する前の関手を RigRig^\ast と書き,導来した後の関手を Rig\mathrm{Rig}^\ast と書いている.これは流石に手では書き分けられないので少々困る.

モチーフの圏に symmetric monoidal structure を入れるときに用いる謎のテンソル積には Day convolution という名前が付いているそうだ.nnLab に書いてある Day convolution の定義もそうだが,end や coend や Kan 拡張あたりの概念を知っていると幸せになることが多いということに最近気が付いた(というか今までなんとなく面倒だったので定義を理解しようとする努力をしていなかった.結局重い腰を上げて勉強してみたら難しい話ではなかったのだが).別にこれらの概念を知らなくても誤魔化せてしまうことも多いのだが……

今日はヴァイオリンのレッスンがあった.ヴィヴァルディの協奏曲の第 1 楽章をおしまいにした(まだ自分としてはあまり納得がいっていないので練習は続けようと思うが)ので,来週から第 2 楽章を弾くことになった.この曲は弾いていて楽しかった.

昔トランプがガザをリゾート化してそこでネタニヤフと寛いでいる AI 生成の動画を投稿していたことを今日ふと思い出した.当時はジョーク(にしては悪質すぎるしジョークだからと言って許されるものではないが)だと思っていたが,昨今の彼の振る舞いを見ているとどうも単なるジョークとも言えないのではないかと思えてしまう.本当にどうにかならないものか.

1/9(金)

講究では定理 2.24 を証明して終わってしまった.想定していたよりも進まなかった.セミナーは春休み中にも見ていただけるそうなのでこのまま(少なくとも Ayoub の論文を読み終えるまでは)休み中も続けることになりそうだ.

数理棟の 5 階にエルミタージュ美術館のポスターがあった.Итальянская живопись 13–15 веков と書かれていたので,恐らくこれのポスターだろう.なぜここに飾られているのかは分からない.

ギリシア語の講読は今回が最後だった.まだ少ししか読んではいないが面白かった.

私は何気に微分方程式を勉強したことがなかったので,高野先生の常微分方程式の教科書を図書館で借りてきて読んでいる.といっても,数論幾何や代数幾何に現れる微分方程式(の類似物)の元ネタや,数論的に興味深い関数に関する微分方程式に興味があるだけで,実解析なところにはあまり興味が持てないので証明は飛ばし飛ばし不真面目に読んでいる.

『薔薇の名前』が面白い.

1/11(日)

『薔薇の名前』読んでいると登場人物が誤ってランプで紙片を焼いてしまったことで幸運にも炙り出しで書かれた暗号を発見するという場面があり,これによって私は聖カタリナ修道院で発生した火災によってパリンプセストの下に書かれたコーカサスアルバニア語の文献が発見されたという事件を思い出したのだが,よく考えるとこの逸話についてとある先生から口頭で聞いたことがあっただけでその出典を調べたことがなかったので,この逸話が本当なのか(少なくともどこかに書かれているのか)少し調べてみた.

Azerbaijan International magazine 2003 秋季号に Zaza Alexidze と Betty Blair が寄稿した The Albanian Script, The Process - How Its Secrets Were Revealed には次のように書かれていた.因みに Zaza Alexidze という人物が例のパリンプセストに書かれていたコーカサスアルバニア文字を解読した人物である.

The monks used what is known as Ferro-gallic ink, which is extremely permanent as well as being water insoluble. The most important components of the ink include the organic extract of tannins (Gallo tannic acid), ferric sulfate and the binder, gum Arabic. The ink is so strong that it permeates into the pores of the parchment. That’s why the scribes could never totally succeed in erasing all trace of the original ink when they were preparing to re-use the parchment for new texts.

In fact, scribes traditionally used a pumice stone to scrub the parchment and to try to remove the ink from the pores. Nevertheless, a very thin, rather invisible layer of ink still penetrated the pores of parchment. Curiously, over the course of time, under the natural conditions of dust, moisture and light, the iron oxidizes and the ink that has been “washed off” becomes even more visible. Ironically, the fire at St. Catherine’s Monastery also accelerated this process. In other words, the intensity of the heat from the fire helped to make the letters even more visible.

多分これからあまり見ることはないだろうけれども,一応参考にしたものを書き留めておく.

常微分方程式の本は超幾何関数のところを読んでいる.面白い.

1/14(水)

金曜日に講究があり,月曜日には Cisinski のゼミとロシア語の読書会があるので,その予習が逼迫している.今週から土曜日のアルバイトが始まるし今週の日曜日には別の用があるので更に忙しくなっている.いずれにせよ今週が終われば多少は暇になることと思うが.今日は Cisinski を読んだが,今回発表する箇所はそこまで大変ではなさそうなので少し安堵した.

1/16(金)

今日は午前中にヴァイオリンのレッスンがあった.ヴィヴァルディの二楽章(RV 317)良い曲だ……

朝方に田町駅で火災があった影響で全ての(本当に全ての!)路線のダイヤが乱れていて困った.13 時から講究があったのだが,40 分ほど遅れてしまった.今日は motivic Hopf algebra を定義するところをやったが,大体は可換性を確かめる formal な議論で証明をセミナーでやっても仕方ないようなところだったので,あまり証明をしなかった.Ayoub の motivic Hopf algebra(Q\mathbb{Q} の導来圏の Hopf algebra object)は conective であることまでは Ayoub が示しているそうだが,これが 0 次に concentrate しているかというのは非常に大変な問題で,先生は「Ayoub は現代数学のギリギリを攻めている感じがして良いね」と仰っていた.

講究の後にコモンルームに行ったら B3 の人たちが集まっていた.数学輪講の口頭試問があったらしい.その後何故かテラスで紙飛行機飛ばし大会が行われていた.

多分授業としての講究は今回くらいで最終回(私も先生も何回講究を行うべきなのかは全く気にしていないが)だし,来週は講究がなくて比較的余裕があるので一息つきたいところだが,一昨日も述べたように月曜日までの予習がかなり切羽詰まっているのでまだ休めない.

Ayoub という姓はヨブ記のヨブのアラビア語での形らしい.Iob の i は子音なので元からそのような形だと思っていたのだが,ヘブライ語では(ヘブライ語は全く分からないのだが)אִיּוֹב (ʾiyyôḇ) だそうなので語頭の i は元々母音だったらしい.恐らくギリシア語の Ἰώβ を経由してこうなってしまったのだろうが.

そういえば昨日 X で Jim Bryan, Balázs Elek, Freddie Manners, George Salafatinos, Ravi Vakil. The motivic class of the space of genus 0 maps to the flag variety という論文が流れてきた.Gemini が考えた証明が含まれているらしい.Vakil は Gemini の証明を高く評価しているらしい.これからこのような例も増えていくのだろうか.

1/19(月)

多忙だった数日間が終わった.Cisinski のゼミもロシア語の読書会も取り敢えず何とかなった.それから今日は学部生活で最後の授業だったようだ.恐らく私はこの先 5 年間は駒場にいると思うので,別にそこまで感慨深いというわけではないけれども.一応レポートがまだ残っているので,それをやらなければならないが,取り敢えずこれで春休みということになる(しかし卒業に必要な単位はもう全て取っているはずなので必ずしも提出する必要はない.もちろん提出したいとは思っているが).

今日あった授業はコボルディズムの授業だが,著しく技術的な議論をしていて難しかった.

Cisinski のゼミは,前回までで simplicial set に関する謎の議論がひと段落して,段々と理解しやすい雰囲気になってきたように感じる.今回私が担当だったのは重心分割とその随伴を用いて simplicial set の Kan complex replacement を作る話だった.

先週末は共通テストだったらしいが,今年から問題を SNS に投稿することが明示的に禁止されるようになったそうで,X でも全く問題が流れてこなかった.

アルメニア語の եկեղեցի は変な綴りだと思っていたのだが,よく考えると ἐκκλησία の σι は τι が歯擦音化して生じた音なので,恐らく通常の [s] ではなくて [ts~tʃ] だった筈で,従って ⟨ց⟩ で転写されるのは別に変な話ではないということに今更気が付いた.

今月の頭くらいから読み進めていたエーコの『薔薇の名前』を読み終えた.途轍もなく面白い作品だった.この作品はまず何よりも中世のとある修道院で発生した連続殺人事件や,それを取り巻く諸々の謎を巡る推理小説であるので,その面白さを損なわない為にもここでは詳しい内容に触れないようにしたいが,少なくとも私が喜びそうな内容であるということは述べておく.神学や哲学や文献学などの要素を豊富に鏤めた聊か衒学的な語り口は読んでいて楽しかったが,私自身の浅学ゆえに汲み取れない部分もたくさんあったのだろうと思う.中世という現代とは逕庭のあるように思われる世界を舞台としながらも,登場人物の口からは時おり現代の我々にとっても無縁とは言えない鋭利な問いや意見が飛び出し——それも物語が思想の奴隷となることなく,自然に,恰も中世を生きた人物が本当にそのような発言をしたかのように——読んでいる私自身がハッとしてしまうことも少なくなかった.まさに私はこのような小説が読みたかったのだと思うような小説だった.個人的に,古典の解釈という象牙の塔の中の象牙の塔とも言えそうな行為が現実世界に大きな影響を与えてしまうという現象が(良いか悪いかということではなくて)好きなのだが,『薔薇の名前』もそれと似たような話だった.いや,好きというのも変かもしれない.その奇妙な倒錯に形容し難い感興を覚えるとでも言うべきだろうか.

1/23(金)

今週は講究がなくて余裕があるので,Ohrt の A1\mathbb{A}^1-homotopy theory のノートでも読もうかと思っていたのだが,レポートなどに追われていて意外と時間がなかった.超局所層理論のレポートを書いて提出した.コボルディズムも今日までだったのだが,時間がなかったので泣く泣く断念した.internal hom は Hom\mathcal{H}om などと書く人も多いし,私も昔はそう書いていたが,最初の H\mathcal{H} とその後の omom でフォントが違うのが嫌なので,最近は Hom\underline{\mathrm{Hom}} と書くようになった.

1/25(日)

ロシア語を訳した.今学期のロシア語の読書会は明日で最後だ.『地下室の手記』はだいぶ読みにくかった.

カイザーの練習曲の楽譜の 2 巻目を買いに行くためにさいたま新都心に行ったのだが,年末さながらのイルミネーションが施されていて面白かった.さいたま新都心ではまだ年が明けていないのかしら?

例のように,今日は頭が痛かったし異常に眠かった.

1/27(火)

昨日,今学期のロシア語読書会が終わった.来学期もできるだろうか?

後藤敏文先生が去年亡くなられていたということを今更ながら知った.

乗松先生の『ロシア宇宙主義全史』を買った.思っていたより分厚かった.

今日は Cisinski のゼミがあり,inner anodyne extension の性質を見るところまで終わった.次回から Joyal model structure を扱うらしい.

モデル圏における mapping space は (co)simplicial resolution を取らなければいけないので訳が分からないと思っていたのだが,quasi-category(例えば CsSet\mathcal{C} \in \mathbf{sSet} とする)では

hMapC(a,b):=hMap(sSetJoy)Δ1/((Δ1,Δ1),(C,(a,b)))\mathrm{hMap_{\mathcal{C}}(a, b)} := \mathrm{hMap}_{(\mathbf{sSet}_{\mathrm{Joy}})_{\partial\Delta^1/}}((\Delta^1, \partial\Delta^1), (\mathcal{C}, (a,b)))

とすれば(ここで右辺の hMap\mathrm{hMap}sSet\mathrm{sSet} のモデル圏としての mapping space)よく,しかも Δ1\Delta^1 の cosimplicial resolution は比較的素直なものが幾つか取れるので,それらによって概念的に理解しやすい mapping space のモデルが取れるらしい(cf. Dugger, Spivak. Mapping spaces in Quasi-categories. arXiv: 0911.0469).

ポーランド暗黒 SF《文明の終焉4部作》 気になる.

Ayoub の Une version relative … の lemme 3.8 の証明で {DM(Xi)}iI\{\cat{DM}(X_i)\}_{i\in I} というような族を亘るような hom set の計算が必要になって,そこがよく分からないと思っていたのだが,同じく Ayoub の rigid analytic motive の論文の 1.A.1 がまさにそれと同じような話だった.しかし正確にいうと lemme 3.8 で必要なのは(恐らく)単なる hom set ではなく mapping space なのだが,1.A.1 は hom set での主張だった.証明を読めば mapping space でも成立するということが証明できるのかもしれないが,この命題の証明は結構長かったのであまり気が乗らない.Ayoub は本当に何でも書いていてすごい.

エタールコホモロジーの基礎理論などを勉強していた頃は,導来圏を使ってはいたが,あくまで導来関手を扱い易くする為の便利な formalism としか思っていなかったし,実際そこで現れる議論も殆どが古典的なホモロジー代数における分解だとかに毛が生えた程度のものばかりだったので,あまり up to homotopy で考えるということにピンときていなかったのだが,最近モデル圏などを触るようになってくると,up to homotopy で考えることの難しさがだんだんと分かってきたような気がする.

1/28(水)

改めて考えてみると昨日の lemme 3.8 のところは hom set に関する主張だけで十分そうだった.

Ayoub の論文に D(Q)\cat{D}(\mathbb{Q}) の Hopf algebra object の完全列というものが出てくるが,これが何なのかよく分からない.しかし,今のところほしい主張はこの概念を使わなくても群スキームの言葉だけで事足りそうなので,さして問題にはなっていない.

モチーフの理論を付け焼き刃で済ませていることはやはり不安だ.Cisinski–Déglise などを読みたい.

アーノンクールの『音楽は対話である』を図書館で借りてきて読んでいる.結構面白い.こんなことが書いてあった:

もちろん私たちは当時の演奏習慣,つまりモンテヴェルディの音楽がかってどのように演奏されていたかという事を知りたいと思う.しかし,間違った純正主義,間違った客観主義,誤解された「作品に忠実」な態度の中へ逃避してしまいたくはない.そんなことはモンテヴェルディだって望まなかったはずだ.彼こそ本物の音楽家,そしてイタリア人なのだから.ヴィブラートや生命力,主観的な態度,地中海の熱い風を忘れないでほしい.そして,冷淡さ,偏狭な純正主義,「客観主義」,空虚な歴史主義に,どうか最大限の警戒心を感じてほしい.

1/29(木)

数学科の友人たちと駒場のルヴェ・ソン・ヴェールで昼食を食べた.ミートローフが美味しかった.

ちょうど数日前から「黒の牛」という映画が上映されているらしい.気になる映画だ.

1/30(金)

今日は午前中にヴァイオリンのレッスンがあったあと午後に講究(もう授業としての講究は終わったので,ただのセミナー?)があった.

セミナーでは motivic Galois group を導入してその基本的な性質を見終わったので,次回から period を扱う.motivic de Rham complex というものが必要になるので,一応 Lecomte, Wach. Le complexe motivique de De Rham に目を通しておいた方が良さそうだ.

今日発表したところで quDM(k)DM(Gm,k)\mathbf{quDM}(k) \hookrightarrow \mathbf{DM}(\mathbb{G}_{\mathrm{m}, k}) が右随伴を持つことが必要になり,私は Neeman の本の結果(8.4.4;性質の良い三角圏の間の三角関手は直和を保つならば右随伴を持つ)を用いて示したのだが,これは \infty 圏の随伴関手定理として解釈した方が自然だということを教えてもらった.

ヴァイオリンのレッスンで来月からヴァイオリンの弦が値上がりするらしいということを聞いたので,帰りがけに買いに行った.はじめは大宮の楽器店に行ったのだが,品揃えが微妙だったので結局さいたま新都心に行く羽目になった.この間も新都心に行ったので,どうせならその時に買っておけば良かった.一万円以上の出費になってしまった!(が,弦を張り替えると目に見えて(耳に聞こえて?)音が良くなるので楽しみだ.)

ヴァイオリンを持って歩き回ったので疲れた.

1/31(土)

尾崎豊が三億円事件の犯人だった場合:盗んだ三億円でバイク買う