微分方程式と接続
投稿日:2026/5/4
微分方程式は全て適当な 1 次元複素領域上で考えるとする.
線型常微分方程式と接続
線型常微分方程式
f(n)+an−1(z)f(n−1)+⋯+a1(z)f′+a0(z)f=0
の解を水平切断に持つ接続は次のようにして作れる.E=O⊕n とし,その標準基底を e0,…,en−1 と書くことにする.s=fe0+f′e1+⋯+f(n−1)en−1 が E 上の接続 ∇:E⟶Ω1⊗E の水平切断であるとすると,Leibniz 則によって
0=∇(s)=df⊗e0+df′⊗e1+⋯+df(n−1)⊗en−1+f∇(e0)+f′∇(e1)+⋯+f(n−1)∇(en−1)=f′dz⊗e0+f′′dz⊗e1+⋯+f(n)dz⊗en−1+f∇(e0)+f′∇(e1)+⋯+f(n−1)∇(en−1)=f′dz⊗e0+f′′dz⊗e1+⋯+f(n−1)dz⊗en−2−(a0(z)fdz+a1(z)f′dz+⋯+an−1(z)f(n−1)dz)⊗en−1+f∇(e0)+f′∇(e1)+⋯+f(n−1)∇(en−1)
となるので
∇(ei)={a0(z)dz⊗en−1ai(z)dz⊗en−1−dz⊗ei−1(i=0),(1≤i≤n−1)
とすれば,この接続が求めるものの一つである.∇=d+ω とすると
ω=00⋮0a0(z)dz−dz0⋮0a1(z)dz0−dz⋱…………⋱0an−2(z)dz00⋮−dzan−1(z)dz
である.
例として logz を考えてみる.これは f′′+z1f′=0 の解なので,E=O⊕2 として
∇(e0)=0,∇(e1)=z1dz⊗e1−dz⊗e0
とすれば良い.即ち,接続行列は
ω=(00−dzdz/z)
である.しかし,E の新しい基底として f0=e0, f1=z1e1 を取ると,
∇(f1)=−z21dz⊗e1+z1(zdz⊗e1−dz⊗e0)=−zdz⊗f0
であるので,この基底に関する接続行列は
ω=(00−dz/z0)
という unipotent な行列になる.従って logz は unipotent な接続によって与えられる.